こちらの記事では、難しいと思われがちな自宅でダウンジャケットを簡単に洗濯することが出来る方法について解説していきます!
ご存じですか?実はダウンジャケットって自宅で洗濯できるんです。
ダウンジャケットはクリーニングに出すと1着3000円程度、コートサイズなら1万円近くかかることもあるため、自宅で洗濯できたらお得だと思いませんか?
今回はダウンジャケットやダウンベストは勿論、ダウンを使用した寝袋まで応用可能な、自宅で出来る正しいダウンの洗い方について、使用する道具や手順から乾燥方法などを詳しくご紹介致します。
自宅で洗えるダウンジャケットの見分け方
「ダウン=高級品=自宅では洗えない」というイメージからか、「ワンシーズン着たらクリーニングに出す」というローテーションの方が多いようですが、実は自宅でも簡単に洗えるのです。
もちろん「洗えないダウンジャケット」もあるため注意が必要ですが、それでも大半のダウンジャケットは勿論、ダウンベストや果ては寝袋(シュラフ)まで、ダウンは自宅で洗えるのです。
洗い方さえ身につければ、ハンドクリームで汚れてしまった袖先や、食べこぼしなどで汚してしまった場合なども、自宅で簡単にケアが可能となるため、いつでも清潔にダウンジャケットが着られます。
自宅で洗えないダウンジャケットについているマークがコレ
購入した衣類が、自宅で洗える衣類かどうかというのは基本的に「商品タグに書かれた洗濯絵表示」を確認することで判断が可能です。
洗濯絵表示の見方については後ほどご紹介しますが、この「水洗い不可」のマークがついていたら、自宅での洗濯は無理となります。
自宅の洗濯機にドライモードがあったとしても、洗濯機のドライモードはクリーニング専門店におけるドライクリーニングとは全くの別物です。
なので、まずは水洗い不可のマークがあるかどうか、この部分をチェックしてこのマークがなければ自宅で洗えると考えていただいて構いません。
ちなみに、ダウン(水鳥の羽毛)自体は水で洗うのが一般的です。
にもかかわらず「水洗い禁止」のマークがついている場合、大抵は「生地」が水洗い禁止な事が多いため、生地の性質を正しく理解していれば水洗いが出来なくもないかもしれませんが、大きなリスクを負う事になります。
例えば「レザー素材」や「シルク素材」など、水洗い禁止の表地が使用されているダウンジャケットなんかだと、水洗いもドライクリーニングも禁止になっている事が多いでしょう。
中には、「水洗い禁止のダウンジャケットを自宅で洗ってみたけど大丈夫だった」なんてレビューを見かけるかもしれませんが、それはつまり「水洗いで変質しにくい生地だった」というだけなので、とても推奨できるものではありません。
洗濯絵表示の見方
洗濯絵表示は馴染みのない方にとってまるで暗号のように感じるかもしれませんが、ダウンジャケットの洗濯について確認するには以下の6種類を覚えておけば大丈夫です。
マーク | 内容 | 備考 |
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まれにですが海外製品の中には「水洗いもドライクリーニングも禁止」という「え?洗えないの?」という洗濯絵表示がされたダウンジャケットも見かけます。
これはつまり「専門店でのウェットクリーニング」を推奨している場合が多いので、お近くのクリーニング屋さんへ持ち込んで相談してみるのがおすすめです。
自宅で洗濯とクリーニングはどっちがおすすめ?
クリーニング店での洗濯は自宅よりも綺麗になりますし、自分で洗う必要も干す必要も管理する必要もないため、予算が許すのであれば「あらゆる衣料の洗濯はクリーニングに出すのがおすすめ」と言えます。
となると気になるは「コスパ」ではないでしょうか?
基本的にダウンジャケットは汚れるような着方をしてないなら年に1回、着用シーズンが終わったタイミングで衣替えして収納する前に洗濯するのが基本です。
ジャケットタイプのダウン衣料のクリーニング相場は、安いお店なら700円前後、高級クリーニング店で集配サービス込みなら7000円前後というのが一般的な価格帯です。
クリーニングの名門「白洋舎」を参考にすると、ダウンジャケットが2000円前後、ダウンコートが4000円前後となっています。
年に1回、1着を洗うだけなら正直、自宅で洗うよりもクリーニング店を利用するのがおすすめかもしれません。特に、数十万円もする高級ブランドのダウンジャケットであれば尚更です。
反対に、ユニクロのウルトラライトダウンなんかだと、ダウンジャケットそのものが4000円程度ですから、場合によってはクリーニング店に出す方が新品を買うより高いなんて事にもなりかねません。
勿論自分の1着だけをクリーニングに出すなら良いですが、複数着あったり家族の分を全てクリーニングに出すとなったら、これはなかなかの出費になってしまいます。
そう言った方の場合は自宅で洗濯するのがおすすめと言えるでしょう。
自宅でダウンジャケットを洗濯してみよう
ご自身のダウンジャケットが自宅で水洗い可能という事がわかったら早速洗濯してみましょう。
自宅で洗うのは難しいように感じるかもしれませんが、元来ダウンジャケットというのは極寒の環境下へ挑む登山家や冒険家の防寒具として発展してきた衣類の1つ。
そのため手軽に水洗いして清潔度を保てるようになっており、正しい道具と正しい洗い方さえ身につければ、自宅で洗濯するのもそこまで難し事ではありません。
用意する物
ダウンジャケットを自宅で洗濯するのに特別な道具は必要ありません。
- スポンジ(表面の汚れがなければ不要)
- 手洗い石鹸(表面の汚れがなければ不要)
- 中性洗剤
- 洗面器・バケツ
ほとんどの方がすでにご自宅にお持ちだと思います。
中性洗剤は水に薄めて使用します。「エマール」や「アクロン」などのお洒落着用洗剤があればベストです。
スポンジも一般的なご家庭にあるポリエステル等の裏面が硬い材質になった物で大丈夫です。反対に高級な研磨剤入りタイプだったりすると表地を傷つける事があるので注意しましょう。
表地がウールニットやデニムだったりする場合は、専用の洗剤を使ってみるのも良いと思いますが、作業時間をテキパキこなせば一般的な中性洗剤でも問題なく自宅洗濯が可能です。
ダウンジャケットの洗い方・手順
ダウンジャケットの洗い方はシンプルにまとめると以下の11ステップ。
- 手洗いの準備をする
- 汚れをチェック
- 汚れの多い箇所を濡らす
- 汚れている箇所を石鹸で洗う
- 薄めた中性洗剤で全体をこすり洗い
- 内側も忘れずに
- 薄めた中性洗剤に浸して押し洗い
- 綺麗な水ですすぎ洗い
- 脱水
- 形を整えて干す
- 膨らませる
ダウンジャケットの表地として一般的なナイロンやポリエステルの場合は、特に何も考えず手順通りに洗濯すれば問題ありません。
しかしウールやデニムの場合はちょっとだけ気を遣ってあげるとより良い仕上がりになります。
ウール素材の場合は表地を洗う時に手洗い石鹸でなく中性洗剤を使用し、擦りすぎると毛羽立ってしまうので優しく洗うのがポイント。
デニムなど厚手の綿素材は水分を吸いすぎると乾きが悪くなるので、水に浸す時間を短くスピーディーに作業する事で生地の劣化を最小限に抑える事ができます。
シンクや洗面所が大きい方であれば、そこに水を張ったり作業台として使えますが、あまり広くない場合は浴室で作業を行うのがおすすめです。
手順1:手洗いの準備をする
まずは洗濯するための「洗濯液」を作りましょう。
シンクや洗面器に、40℃のお湯をダウンジャケット1着分が洗える程度の量ではり、中性洗剤を水1Lに対して小さじ半分程度の比率で入れたらよくかき混ぜます。
中性洗剤と水の比率については、洗剤メーカーの種類ごとに希釈率が違うためややこしいのですが、おすすめとしては「気持ち薄め」に作ることを推奨します。
規定量より多い「濃いめ」を作ってしまうと汚れが落ちやすい反面「すすぎ洗い」にものすごく時間を取られてしまいますので、ここでは薄めに作るのがポイントです。
手順2:汚れをチェック
ダウンジャケット全体を水に浸してしまう前に、まずは「汚れのひどい箇所」があればそこから洗っていくのが定石です。
汗や皮脂の汚れたつきやすい襟周りや、ハンドクリームや手垢のつきやすい袖やポケット周辺など、汚れやすい箇所に「目立つ汚れがないか」を確認しましょう。
ダウンジャケットの表面にも内側にも目立つ汚れが一切ないのであれば手順7へ移動してください。
手順3:汚れの多い箇所を濡らす
スポンジに水を含ませた状態で、ダウンジャケットの汚れが多い箇所を濡らしていきます。
手順4:汚れている箇所を石鹸で洗う
人間の皮脂を中心とした汚れを落とすのに手洗い用の石鹸は非常に効果的です。濡らした場所に直接石鹸を当てて、まんべんなく擦りましょう。
特に袖周りや襟首などの皮脂汚れが強く出る場所は、表地の素材にもよりますがスポンジを使ってゴシゴシとしっかり洗っておくのがおすすめです。
手順5:薄めた中性洗剤で全体をこすり洗い
中性洗剤を薄めて作った洗濯液を使い、ダウンジャケット全体をこすり洗いしましょう。あまり力を入れすぎるのはよくありませんし、表地の素材によっては毛羽立ちにも注意が必要です。
コーデュラナイロンやシェルナイロンなどの厚手の表生地であればゴシゴシ洗って大丈夫ですが、薄く柔らかい生地の場合は注意が必要です。
特にユニクロのウルトラライトダウンや、アウトドアブランドのUL系ダウンジャケットのような極細ナイロン原糸を使用した柔らかい表生地はスポンジで優しくこするだけでも生地を痛めてしまう可能性があります
そういったダウンジャケットの場合はこの工程を飛ばして手順7に進んでしまっても大丈夫です。
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手順6:内側も忘れずに
ダウンジャケットは肌に直接触れる部分の少ない衣類なのであまり内側が汚れることはありません。
それでも1シーズンに1回程度という頻度で洗濯するならそれなりに皮脂汚れが付着しますので、内側も表側(手順5)同様にしっかり洗っておくのがおすすめです。
5分~10分の手洗いでここまで汚れは落ちます。
手順7:薄めた中性洗剤に浸して押し洗い
手順1で準備した洗濯液に浸せるサイズまでダウンジャケットをたたみ、シンクや洗面器の中でしっかりと押し洗いしましょう。
生地の表面だけ綺麗になればOK!という場合であれば、乾燥に時間がかかってしまうため手順7は飛ばしても構いません。
反対に、ダウンジャケットに染み込んでしまった汚れを洗い出したい場合はこの行程をしっかり行うのがおすすめです。
ウルトラライトダウンやUL系ダウンジャケットなど、表地が繊細で手順5〜6にて生地を強くこすり洗いできなかったタイプのダウンジャケットは、ここで20分程度つけおき洗いするのも良いでしょう。
洗い終わったら、ダウンジャケットを押しつぶすようにして軽く水(洗濯液)をきって下さい。
ここでしっかり洗濯液をきっておければ濯ぎ工程が楽になりますが、かと言って雑巾を絞るように捻ってしまうとダウンや生地を強く痛めてしまうので厳禁です。
手順8:綺麗な水ですすぎ洗い
洗い終わったら、綺麗な水もしくはお湯を使って濯ぎましょう。
手順7を飛ばした場合は、生地表面の泡が完全になくなるまでシャワーなどの流水を使ってすすいだら完了です。
手順7をしっかり行った場合は、シンクや洗面器の水を交換しながら2~3回程度すすぎ、ダウンジャケット内の洗濯液を排出しましょう。
洗濯液や洗剤が生地の中に残ってしまうと、シミの原因になったり部分的に風合いが変化してしまうこともあるので、可能な限り水を清潔なものに交換して、泡が出なくなるまですすぎ洗いしてください。
ちなみに、柔軟剤を使いたい場合は濯ぎが終わったタイミングがおすすめです。柔軟剤を規定量水にといて、2~3分ほどつけおきしたら脱水の手順に進んでください。
柔軟剤を使うと静電気を防ぐ事もできるのでおすすめです。
手順9:脱水
ユニクロのウルトラライトダウンや、アウトドアブランドのUL系ダウンジャケットのような極細ナイロン原糸を使用した柔らかい表生地のダウンジャケットの場合は、バスタオルなどに包んで水分を吸い取るのがおすすめです。
身頃や袖を裏返しにしてバスタオルに挟み、上から押し付けるようにして脱水を行いましょう。
特にシームレスダウンなどの圧着加工やノーステッチ加工によって作られたダウンジャケットは、洗濯機などを使って激しく脱水すると、シームレス部分が剥離してしまう可能性もあります。
反対に、コーデュラナイロンやシェルナイロンなど厚手で引き裂きに強い表地を使用したダウンジャケットであれば、洗濯機の脱水機能や、遠心脱水機などを使用するのが手軽でおすすめです。
モノにもよりますが3分程度脱水すれば大丈夫でしょう。
ダウンの偏りやシワになるのを防ぎたいのであれば、1分脱水したら1度停止して形を整え、また再度脱水をするという形で行うとより綺麗に仕上がります。
手順10:形を整えて干す
ダウンジャケットを水洗いすると、ほぼ確実にダウンが偏ってダマになってしまいます。
脱水を終えたら両手で優しく揉みほぐしながら、しっかりと形を整えてハンガーにかけて干しましょう。
ダウンジャケットの肩を持って優しく上下に振り下ろす事でダウンの偏りがなくなり、乾いたときにふっくらしやすくなります。
ファスナーやボタンは全て開けて通気性を確保しつつ、直射日光を避けて風通しの良い場所で素早く乾かすのがおすすめです。
ダウンジャケットは「乾いた」というのが生地表面の触り心地だけでは分かりにくい事も多いです。
ダウンジャケットを上下に揺すってみて、中のダウンがフワフワと動いてる感触があれば乾いた証拠ですが、ずしっとした重い塊が動いていたり動かなかったりする場合はまだ乾いてません。
冬場の寒い時期なら、ドライヤー等で手を温めてから生地を握ると、水分が残っているか分かりやすいので試してみてください。
乾燥具合が分かりにくい場合には浴室乾燥などを活用するのも良いでしょう。
手順11:膨らませる
ダウンジャケットから水分がなくなり、しっかりと乾いたところでポンポンと叩いてあげるとくっついていたダウンが中で離れてふんわりとした感触に膨らみます。
洗濯絵表示に「乾燥機の使用OK」の表記があれば、乾燥機を使用するとよりダウンの感触が復活します。
基本的にユニクロのウルトラライトダウン等のUL系ダウンジャケットは乾燥機等の使用は厳禁なので注意してください。
部分汚れの落とし方
ダウンジャケットの着用シーズン中であっても、ハンドクリームを冬場に愛用している方だと袖元やポケットが汚れやすく、襟元が皮脂で汚れたり、フード周辺が整髪料で部分汚れしている事も多いのではないでしょうか?
通常方法の「ダウンジャケットの洗濯方法」に合わせて部分汚れ落としも活用すれば、目立ってしまう部分汚れも綺麗に落とす事ができます。
反対に、部分汚れ落としだけで洗濯してしまうと、乾いた時に洗った部分だけ浮き上がってしまう可能性もあるため、部分汚れを落としたら必ずダウンジャケット全体を洗うようにしましょう。
ハンドクリーム等の油性の汚れ
ハンドクリーム以外にも「油性」の汚れにはエタノールなどの消毒アルコールやベンジンなどの有機溶剤が有効です。
エタノールには乳化作用と呼ばれる働きがあって、水と油の間に立って両者を結び付けてくれるため、ガーゼやコットンなどに適量含ませ、汚れの周囲から中心に向かって渦を描くようにトントンと叩いていきましょう。
この方法を使えばハンドクリームはもちろん、バターやドレッシングやラー油などの食用油や、油性マジックや口紅といった類の跡も綺麗にする事ができます。
ただし、生地の素材や染料の種類によっては繊維を劣化させたり反対に色落ちしてシミのように見えてしまう事もありますので、目立たないところで試してから行うようにしましょう。
食べこぼし等の色素の汚れ
醤油やケチャップといった食べこぼしの「色素」による部分汚れは、食器用洗剤を使って落とすのがおすすめです。
毛先の柔らかい歯ブラシ等を使って汚れの周囲から中心に向かって優しく擦り、40℃以下のぬるま湯ですすぎましょう。汚れが落ちるまで、洗いと濯ぎの行程を繰り返します。
カレーやワインはもちろん、色素の強い物で生まれてしまったシミを家庭で落とそうとすると漂白剤を使うしかありません。
とてもリスクがあるので行うとしたら自己責任で。おすすめはクリーニング専門店へ相談する事です。
泥汚れ
泥汚れの場合は、汚れを落とす前に水に濡れると液状となって繊維の奥に泥が入り込んでしまいます。
まずは、ドライヤーの弱風などを使って泥汚れを乾燥させ、乾燥した泥を毛先の柔らかい歯ブラシなどを使って払い落としましょう。
この時、歯を磨くようにゴシゴシ擦ると繊維の隙間に泥が入り込んでしまうので、畳の上をホウキがけするように繊維の目に沿って1方向に擦るように動かします。
大まかに泥汚れを落とせたら、今度は汚れの部分を水で濡らして固形石鹸を擦り付け、歯ブラシで1方向に擦って汚れを掻き出しましょう。
洗濯機を使ってダウンジャケットを洗う方法
何もダウンジャケットは手洗いでしか洗えない物ばかりではありません。
以下のような洗濯機マークがついている物であれば洗濯機を使って洗えますし、乾燥機マークがついている物なら乾燥機を使って乾かす事も可能です。
マーク | 内容 | 備考 |
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洗濯機マークがついているけど大事に使いたいから手洗いする、という方もいるかもしれませんが、洗濯機マークがついていれば洗濯機にポイしてボタンを押すだけで手軽に洗えるのでおすすめです。
以下で、洗濯機を使ってダウンジャケットを洗う際のポイントを簡単にご紹介致します。
洗濯ネットに入れて洗う
洗濯機に入れる前に、まずはダウンジャケットを畳んで洗濯ネットの中に入れましょう。
ダウンジャケットのファスナーやボタンを閉じて、袖は前身頃の上に来るように置き、洗濯ネットの大きさに合わせて2〜3つおりにしてから入れます。
そのまま洗濯機に入れてしまうとファスナーやチャックでダウンジャケットの生地を引き裂いてしまったり、洗濯機の中でダウンジャケットが捻れて生地を傷める可能性もあります。
洗濯絵表示に書かれている湯温上限で水を入れて洗剤を混ぜたら、ダウンジャケットにしっかり洗濯液を含ませるように数回押して沈めましょう。
適当に放り込んで洗濯機を回しても、ダウンジャケットが浮かびっぱなしになってしっかり洗いきれない事もあるため、しっかり沈めてから洗濯機を回すのは要チェックなポイントです。
優しく洗うモードを選択
洗濯機には多くの場合通常モードと比べて優しく洗う「手洗いモード」か「ドライモード」が用意されています。
手洗いモードはその名の通り手洗いよのように優しく洗うモードという事ですが、ドライモードはドライクリーニングができるというわけではありません。ちょっとややこしいですよね。
ドライモードは通常よりも少ない水の量で、痛みや縮みの原因となりそうな水流を起こさない「優しい洗い方」のモードの事です。
ダウンジャケットを洗濯機で洗う場合はこういった「優しく洗うモード」を使いましょう。
洗剤を使うときは中性洗剤で
シーエッジ編集部がおすすめするダウンジャケットに使える中性洗剤は上記で購入可能です。
洗濯機でダウンジャケットを洗う時も手洗いする時と同様に、「エマール」や「アクロン」などのおしゃれ着用の中性洗剤を選ぶようにしましょう。
失敗したときの対処法
ダウンジャケットを自宅で洗濯した場合に発生する可能性の高いトラブルとしては以下の3つが挙げられます。
- ぺちゃんこになる
- シミが出来てしまう
- カビが生えてしまう
失敗して困ってしまったらクリーニング店などの専門店でアドバイスをもらうのが1番ですが、ここで少しだけ解決方法や対処法についてご紹介します。
ぺちゃんこになってしまった
洗ったダウンジャケットを干して乾かした時に、中のダウンが団子状態で固まったままカリッカリに乾いてしまうと、ダウンジャケットが膨らまずにぺちゃんこな状態になってしまいます。
この状態から無理に中身をほぐすと、固まってしまったダウンがバキバキと割れてしまって細かくなり、2度とふんわりとした状態に再生することはなくなってしまいます。
こういう状態になってしまったときは焦らず、もう一度ダウンジャケットを水に濡らして、中のダウンをゆっくりと解してひろげましょう。
その後、しっかりと脱水を行い、中のダウンに隔たりが発生しないように注意して干しましょう。
シミが出来てしまった
ダウンジャケットには、ダウンを満遍なく配置するために「キルティング」という手法が使われています。
このキルティングの縫い目部分というのは汚れが溜まりやすく、ダウンジャケットを洗濯した際にすすぎ方が甘いと汚れを落としきらず、キルティング部分を中心に汚れシミが浮き出てくることがあります。
特に白系の淡い色のダウンジャケットだとシミが目立ちやすく、こうなった場合はもう1度洗い直すしかありません。
1回目の洗濯よりも多めの水を使い、流水で何度も濯ぎ落とすのがポイントとなります。
1度洗い直してもシミが落ちきらないようなら、クリーニングに出すのがおすすめです。
カビが生えてしまった
シーズン終わりに洗濯したダウンジャケットをタンスにしまい、翌シーズンに開いてみたらカビが生えていた!なんて事も、乾ききってないダウンジャケットを収納してしまえば起こり得るトラブルの1つです。
生えてしまったカビが白色で、かつダウンジャケットの表面だけなのであれば、今回お伝えした洗濯の方法でもう1度洗い直せば、カビの菌ごと洗い直せるので大丈夫です。
生えてしまったカビが黒色の場合は、白カビよりも繊維に深く根をはるため、自宅で洗って表面的になんとか出来ても根本的に解決するのは難しいでしょう。
黒カビの場合はクリーニング店に持っていってプロに任せるのがおすすめです。
長く愛用するための秘訣。ダウンジャケットの扱い方
ダウンジャケットは衣類の中でも比較的複雑な作りの代物です。となると愛用していればパーカーやジャンパーでは発生しないトラブルだってあると思います。
もちろん、日々のメンテナンスに気を配れば、お気に入りのダウンを少しでも長く愛用する事が可能となるでしょう。
そこで、ダウンジャケットを長く愛用するなら覚えておきたい「取り扱いのコツ」についてご紹介いたします。
雨に濡れたときは早急な対応を
ふんわりとした「羽」によって空気を含み保温性を確保しているダウンジャケット。
雨に濡れてしまったらまるで潰したカステラのようになってしまい、十分な保温性を発揮できません。
表面の生地が濡れてしまっただけであれば、タオル等で雨粒をしっかり拭いて、風通しの良い日陰で自然乾燥させてください。
ぺちゃんこになってしまうほどズッシリと濡れた場合は、バスタオルなどに挟んで押しつぶすように脱水してから、風通しの良い日陰で自然乾燥させましょう。
洗濯絵表示に「乾燥機の使用OK」の表記があれば、乾燥機を使用するとよりダウンの感触が復活します。
羽が出てきたときは内側から摘まんで引き戻す
ダウンジャケットを使用していたら、中から羽が出てきてしまうのは避けられない事です。
羽の根元が出てきてしまうとついつい引っこ抜きたくなってしまうのが人間の性ですが、出てきた羽を抜くと生地の穴が広がってしまい、さらに羽が出てきやすくなってしまいます。
出てきそうになっている羽は内側から摘んでダウンジャケットの中に引き戻すようにしましょう。
一日着終わったときは通気性の良い場所で乾燥させる
1日着終わったダウンジャケットは、意外にも結構「湿度が高い状態」になっています。
湿度が高い状態で保管してしまうと、生地の劣化を招くだけでなく、雑菌も繁殖しやすくニオイが気になってくる事もあります。
そこに除菌スプレーなんかを振りかけてしまうと負のスパイラルに陥りますし、スプレーの成分によってはダウンジャケットにシミを作ってしまう可能性もあるので注意が必要です。
着用後は直射日光をさけた通気性の良い場所で、ハンガーにかけて乾燥させるようにしましょう。
衣替えのときはクリーニングに出すのがおすすめ
いわゆる「しまい洗い」のときは、自宅での洗濯ではなくクリーニングに出す事をおすすめします。
おしゃれ着洗い用に使われる衣類用中性洗剤の多くは洗浄力が弱く、目に見えない汚れが蓄積していたり、取り切れていない皮脂などから雑菌が繁殖してしまう恐れがあります。
特に紫外線の当たらない通気性のないタンスの中などにしまうときにその状態だと雑菌の温床になりかねません。
シーズン終わりで衣替えをするときには、ドライクリーニングなどでしっかり洗える専門店へ依頼するのがおすすめです。
自宅でも簡単にできるダウンジャケットの洗濯方法まとめ
本記事では【ダウンジャケットを自宅で洗濯する方法】をご紹介させて頂きました!
自宅で洗える方法がわかれば、ご家族全員分を洗ってもかなり出費を抑えられますので、ぜひ正しい洗濯方法を身につけて自宅で挑戦してみてくださいね!
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