奥が深い。ミリタリージャケットの種類を全てご紹介。歴史~知識まで総まとめ

戦争の歴史は人類発展の歴史でもあり、衣類に関する最先端技術も戦争には最優先に投入され進化し続けてきました。

高い技術力と合理性を纏ったミリタリージャケットは服としての性能も一流であり、無骨なスタイルもまたメンズファッションには欠かせない魅力的なカテゴリーとなっています。

ところで「ミリタリージャケットって何?」という方のために、MA-1やモッズコートなど定番のミリタリージャケットについて種類を詳しくご紹介致します。

ゆうた
「MA-1って何」という方から、「おすすめのMA-1は?」という方まで全員に満足いただける内容をご紹介致します。是非、ミリタリージャケット購入の際に役立てて頂けたら幸いです。

再注目。ミリタリージャケットにトレンドの兆し

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感度の高い方々は現在ミリタリースタイルに熱視線を注いでいます。

長らく続いた「スティーブ・ジョブズってお洒落では?」というノリのノームコアのブームもそろそろ終焉に近づいてきており、最近は「シンプルな着こなし」に飽きてきた方々がストリートを中心に派手目なスタイルを模索中。

とは言ってもエフォートレスなスタイルはまだまだ人気なため、ここからは「頑張らないけどシンプルすぎない」というスタイルが注目されていく傾向です。

となると白羽の矢が立つのは合理的に装飾されたミリタリースタイルです。

さらにここ数年は「アースコンシャスでサスティナブルな服」がファッション業界のトレンド。こういった流れはアースカラーや自然由来のモチーフがトレンドになる傾向があります。

これにより、アウトドアスタイルやミリタリースタイルが注目されてきており、「カーキやベージュのミリタリージャケット」はワードローブの必携アイテムとなること間違いないでしょう。

ゆうた
2020年の冬には映画トップガンの新作公開が控えており、ミリタリージャケットの流行は濃厚です。伝統のG-1を着るのか、それとも多くの人が勘違いしているMA-1を着るのか、この辺りも気になるところです。(噂ではCWU-36P)

そもそもミリタリージャケットとは

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さて、そんな現在注目度抜群なミリタリージャケットですが、そもそもミリタリージャケットってなんでしょう?

ミリタリージャケットとは、「軍隊の」「軍人の」を意味する「ミリタリー(Military)」の名の通り、戦時下の軍人兵士の着用を想定した衣類のこと。

歴史を紐解いていくと、この世に存在するほぼ全ての紳士服と呼ばれるものがミリタリージャケットになってしまいますが、便宜的には機能やデザインの面でミリタリー色を色濃く残しているデザインのものをこの名前で呼びます。

実際に軍隊で使用されてきたモデルのほか、軍装製品のディテールを組み合わせたミリタリージャケット風のものも最近ではミリタリージャケットと呼びます。

ちなみに「軍隊で採用されている服ならすごい機能性が!」と思うかもしれませんが、基本的に我々が手に入るのは民生品。

正式なサプライヤーや正式なコンストラクターから展開されている製品でも、ミルスペックがアラミド繊維(アロマティックポリアミド)なのに対し、民生品はナイロン繊維だったり微妙な違いがあります。

中には実名刻印ラベルと呼ばれる、当時のコンストラクターから「再現度の高さ」を評価され社名の使用許可が出た本家お墨付きのレプリカなどもあります。

「本物」が欲しい場合は、横流し品なども合わせてチェックしましょう。

ゆうた
イギリス軍のトレンチコートなどは第1時世界大戦(WW1)、アメリカ軍のM-41が誕生したのは第2次世界大戦(WW2)であり、一般的なイメージとしてはWW2以降のアメリカ軍の軍装品をミリタリージャケットと呼ぶ傾向が強いように感じます。

これさえ見ればオールOK!ミリタリージャケットの種類を徹底解説

数多あるミリタリージャケットの中から、現在メンズファッションシーンにおいて定番化しつつある注目の15種類に厳選してご紹介致します。

  1. MA-1|ボマージャケット
  2. M-65|フィールドジャケット
  3. M-51|モッズコート
  4. N-1|デッキジャケット
  5. N-2B|フーデッドボマージャケット
  6. N-3B|ヘビーゾーンジャケット
  7. B-3|ムートンフライトジャケット
  8. G-1|レザーフライトジャケット
  9. CWU-45P|通称MA-2
  10. CPOジャケット
  11. トレンチコート
  12. ダッフルコート
  13. ピーコート
  14. モンスターパーカ
  15. スカジャン

ミリタリー「ジャケット」とはいうものの、コートやパーカなどいわゆる「ミリタリー系のアウター」全般をご紹介致します。

ミリタリージャケットは主に「陸軍系」と「海軍系」と「空軍系」に分けることができ、さらには「アメリカ系」と「ヨーロッパ系」でも大きな違いがあるので、注目して見てみるのがおすすめです。

それぞれの種類の特徴をご紹介するとともに、種類ごとに特に有名な定番ブランドの人気モデルについて3種類ずつ紹介しますので、選ぶ際の参考にしていただければと思います。

MA-1|ボマージャケット

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シーエッジ編集部のおすすめ度:
参考価格帯:¥10,000前後〜¥40,000前後

覚えておきたいポイント

  • MA-1はボマージャケットの1種
  • アメリカ軍の爆撃機乗員が着用したフライトジャケット
  • 有名なサプライヤーはアルファインダストリーズ
  • トップガンで人気になったのはG-1に似た黒のMA-1
  • 襟にボアがつくとB-15
  • L-2 (L-2A/L-2B)はインナーレスな同型種

正式名称は「JACKET, FLYER’S, MEN’S INTERMEDIATE MA-1」。

第二次世界大戦中、アメリカ軍の爆撃機乗員に着用された革製のジャンパーをボンバージャケット(ボマージャケット)と呼びます。

戦闘機の進化により機内火災の危険が少なくなったため、素材は重いレザーやコットンから軽くて丈夫なナイロンへと変更され、現在のMA-1へ歴史を紡いで行きました。

MA-1とよく似たボマージャケットに「L-2 (L-2A/L-2B)」という夏季用に開発された、防寒用のインナーが入っていない種類もあります。

インナー以外にも肩のエポレットやジッパー下の三角フラップ、蓋の付いたフラップポケットと言ったディテールが違いMA-1とは似て非なる存在です。

ゆうた
MA-1と聞くとトップガンをイメージするかもしれませんが、劇中でトムクルーズが着ていたのはレザー製のG-1です。G-1は高級なため、よく似た形の黒のMA-1が流行っただけで、トップガンとMA-1は関係ないので要注意。
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メンズにおすすめのMA-1
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20004 JAPAN FIT MA-1|アルファインダストリーズ(Alpha Industries)

参考価格:¥20,000前後

特徴

  • 日本人の体型に合わせてアレンジしたジャパンフィットモデル
  • 赤タグだけがメルカリで取引されるほどの人気
  • 黒が定番として人気だが昨今はグリーンが人気

MA-1 COMMERCIAL|アヴィレックス(AVIREX)

参考価格:¥20,000前後

特徴

  • 全体的にゆったりとしたサイジング
  • 忠実に再現したコマーシャル(民間向け)モデル
  • ジッパー内側の比翼やシガレットポケットなど特徴的なディテール

MA-1 ULTRAVIOLET BR14434|バズリクソンズ(Buzz Rickson’s)

参考価格:¥65,000前後

特徴

  • 「本物」が欲しい方は要チェックな逸品
  • ライオンユニフォーム社1957年モデルの実名復刻品
  • 経年変化で褪色し、セージグリーンが淡虹色へと変貌

M-65|フィールドジャケット

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シーエッジ編集部のおすすめ度:
参考価格帯:¥10,000前後〜¥30,000前後

覚えておきたいポイント

  • アルファからアメアパまで軍への納入実績がある
  • 最初期のモデルには肩のエポレットが無い
  • 2ndモデルはジップがアルミ
  • 3rdモデルはジップがブラス
  • M-65パーカ、M65フィッシュテールパーカとは別物

正式名称は「COAT, COLD WEATHER, FIELD M-65」。名称としてはフィールドジャケットという名前ですが、アメリカのMIL規格ではコートに属します。

朝鮮戦争で使用されたM-51の後継として開発され、2008年までアメリカ軍の現役モデルとして使用され続けた陸軍系ミリタリージャケットの傑作です。

湾岸戦争時の砂漠地帯における夜間の急激な冷え込みに対応し、着る人の動きを阻害しないよう背中や肘部分にアクションプリーツが設けられるなど、非常に完成された1着です。

アメリカ軍でのコールドウェザー用ジャケットとしては後任を拡張式寒冷地被服システムのECWCSに託した今でも、ファッションシーンでは流行に左右されない確かなデザインが多くの人に愛され続けています。

ゆうた
個人的には肩にエポレットのあるモデルが好きです。ビンラディンが犯行声明を収めたウッドランドカモや、テロリストグループの非公式な着用例も多く、ミリタリージャケットを語る上では話題に事欠かないモデルです。

M-65 NYCO FIELD JACKET|アルファインダストリーズ(Alpha Industries)

参考価格:¥30,000前後

特徴

  • ALPHAを代表するM-65
  • ナイロンコットン素材「NYCO(ナイコ)」
  • スタンドカラーにフードを内蔵

M-65 BR11702|バズリクソンズ(Buzz Rickson’s)

参考価格:¥50,000前後

特徴

  • コットン・サテンの裏使い(バックサテン)2ndモデルの復刻
  • 袖口はベルクロテープで調節可能
  • 丸みを帯びた襟

MINIFIELD RFD Thermore|アスペジ(ASPESI)

参考価格:¥100,000前後

特徴

  • ファッションに敏感なミラネーゼが愛用するブランド
  • 使い込んだような風合いを出した高密度ポリエステルナイロン
  • 完璧なバランスのシルエット

M-51|モッズコート

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シーエッジ編集部のおすすめ度:
参考価格帯:¥10,000前後〜¥30,000前後

覚えておきたいポイント

  • M-51とM-65パーカは別物
  • モッズコートは米軍の正式名称では無い
  • 本来はフィールドジャケットの上に羽織る使い方

正式名称は「PARKA SHELL M-1951」。

1951年に誕生したモデルで、主にフィールドジャケットの上に羽織って使用する極寒防寒衣料として開発されました。

そもそもモッズコートは正式名称ではなく、正しくは「シェルパーカ」。

モッズ達に愛された事でアメリカではモッズパーカと呼ばれたり、その形状からフィッシュテールパーカと呼ばれる事もあり、日本でも90年代あたりまでモッズパーカと呼ばれるのが一般的でした。

しかしいつの間にかモッズコートという名前が定着し、モッズコートという言葉はM-51以外のデザインを指す事も多くなりました。

モッズコートには主に「M-51」と「M-65パーカ」の2種類があり、日本での「モッズコート」という言葉は「ミリタリー風のコート」という使われ方があるため、混乱に拍車がかかっています。

ゆうた
日本で最も有名な「踊る大捜査線の青島刑事」が着用していたのはヒューストンのM-51です。またもう1つ有名な「セカオワコート」としてのモッズコートはM-65パーカをベースとしたデザインなので要注意。

#5409M M-51 PARKA|ヒューストン(HOUSTON)

参考価格:¥20,000前後

特徴

  • 踊る大捜査線の青島刑事が着用していたことで有名なモデル
  • 10年という長い期間にわたって売れ続けている
  • 12万枚という驚異の販売数を記録

FISHTAIL PARKA F2607|フレッドペリー(FRED PERRY)

参考価格:¥50,000前後

特徴

  • 表地にはクラシックなC/N素材を使用
  • フードまでダウン入りのジャケットタイプ
  • 英国モッズカルチャーと所縁の深いフレッドペリー

PARKA-SHELL M-51 PARKA BR12266|バズリクソンズ(Buzz Rickson’s)

参考価格:¥40,000前後

特徴

  • 当時のM-51を忠実に再現
  • 1951年に採用された初期型を復刻
  • 最初期型の厚手コットンサテン地も再現

N-1|デッキジャケット

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シーエッジ編集部のおすすめ度:
参考価格帯:¥10,000前後〜¥40,000前後

覚えておきたいポイント

  • ネイビーの方が古い年代
  • N-1はコットングログランやジャングルクロスを採用
  • A-2以降はバックサテン
  • A-2はN-1の後期モデル
  • A-1は寒冷地用

1940年代から1950年代にかけてアメリカ海軍であるU.S NAVYの兵士たちに支給されてた「デッキ(甲板)の上で使用する」ためのミリタリージャケットです。

太平洋戦争の末期に採用され、朝鮮戦争の頃まで支給されていたN-1はデッキジャケットの中でもとりわけ人気が高く、比較的スマートな見た目でありながら随所に見られるミリタリーなディテールが魅力です。

N-1のネイビーとブルーモデルは1944年に採用され、翌1945年にはカーキモデルが支給されました。

同時に袖口のアルパカモヘアの省略やライニング脇下と裾コード部についていたループの簡素化、裾コード部アイレットの大型化、脇下のアイレットの位置等、顕著な違いがあるため、購入時は要チェックなポイントです。

デッキジャケットと呼ばれる形状はN-1以外にも、その後期モデルであるA-2や、A-2の寒冷地モデルであるA-1などがあり、時代背景もあって後期モデルの方がカジュアルでシュッとしたデザインです。

A-2にはN-1のデザインの特徴である首元のボアが存在せず、反対に胸ポケットや裾のアジャスターが追加されより機能的なデザインになっています。

ゆうた
そのミリタリージャケットらしい無骨なスタイルもさることながら、海上での使用を想定されているため雨や風に強く、手入れの容易さも相まって非常に「実用的」である点も人気ポイント。特にバイカーファッションとして高く評価されています。

BR12031 N-1 Deck Jacket|バズリクソンズ(Buzz Rickson’s)

参考価格:¥50,000前後

特徴

  • 40年代~50年代当時の規格を忠実に再現
  • CONMATIC社製MIL規格真鍮製ジッパー
  • 「USN」のステンシルプリント

N-1 DECK JACKET TMJ1926|トイズマッコイ(TOYS McCOY)

参考価格:¥70,000前後

特徴

  • N-1デッキジャケットの最初期型を忠実に復刻。
  • 保温性に優れたアルパカウールパイルのライニング
  • ベルトループやカフス裏側まであるライナーなども再現

#51313 N-1 DECK JACKET|ヒューストン(HOUSTON)

参考価格:¥40,000前後

特徴

  • 当時のディテールを忠実に再現
  • 当時採用されていたアルパカライニング仕様
  • HOUSTONのN-1デッキジャケットの中で一番高級なモデル

N-2B|フーデッドボマージャケット

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シーエッジ編集部のおすすめ度:
参考価格帯:¥10,000前後〜¥30,000前後

覚えておきたいポイント

  • N-2と呼ばれるフライトジャケットの2作目
  • エアフォースブルーのモデルがN-2A
  • セージグリーンのモデルがN-2B
  • 最近ではN-2もN-2Aもなぜか「N-2B」と呼ぶことが多い
  • 主にパイロットが使用していた

第二次世界大戦終結後の1945年に開発されたヘビーゾーンジャケットの「N-2」。

誕生当時は陸軍航空隊という名称だったのが空軍に独立するタイミングでエアフォースブルーを採用したN-2Aへとモデルチェンジ。

しかしエアフォースブルーが目立ちすぎるという、フライトジャケット界隈ではよくある理由によってセージグリーンが採用されたN-2Bが誕生され、正式名称「MIL-J-6278A」を起点にしてモデルチェンジしつつ、5つのタイプが展開されています。

B-3系フライトジャケットの後継機種であり、防寒製に特化したN-3系と、機動性に特化したN-2系という立ち位置です。

N-3系に対して、腰あたりまでの短い丈やヘルメットを装着したままでも着用できる二分割式フードと言った点がデザインの特徴であり、戦闘機などの狭いコクピット内での使用を最優先に想定したデザインです。

ゆうた
N-2の二分割方式のフードは非常に画期的であり、個性的なデザインである事ももちろんですが、コクピット着座時の邪魔にならないようにしてあるだけでなく、フード部分の体幹重量軽減にも役立っており、大変合理的なデザインなのもたまりません。

N-2B COMMERCIAL|アヴィレックス(AVIREX)

参考価格:¥30,000前後

特徴

  • ややゆとりのあるレギュラーシルエット
  • 随所にあるAVIREXらしいアレンジ
  • コマーシャル(民間向け)用に生産されたモデル

20005 N-2B TIGHT JACKET|アルファインダストリーズ(Alpha Industries)

参考価格:¥30,000前後

特徴

  • ファーはスナップボタンで取り外し可
  • 日本人の体形にマッチングする様にタイトにリサイズ
  • ALPHAならではの無駄のない機能美

N-2B FLIGHT JACKET 1N2BFCO|スピワック(SPIEWAK)

参考価格:¥60,000前後

特徴

  • サプライヤーならではの細部の作り込み
  • 日本サイズにリサイズした別注モデル
  • 本物のコヨーテ毛を使用

N-3B|ヘビーゾーンジャケット

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シーエッジ編集部のおすすめ度:
参考価格帯:¥10,000前後〜¥50,000前後

覚えておきたいポイント

  • フライトジャケットの傑作モデル
  • 最近ではN-3もN-3Aもなぜか「N-3B」と呼ぶことが多い
  • 日本ではモッズコートと呼ばれる事もある
  • N-2Aはエアフォースブルー
  • N-2Bはセージグリーン
  • 主に搭乗員が使用していた

フライトジャケットの中でも「傑作」と呼ばれるN-3が誕生したのは1945年の事。

「航空機搭乗員用フード付属ヘビー・ウエザー・ジャケット」という名前で展開され、主に爆撃機や輸送機のクルー(搭乗員)達が着用していたモデルです。

そのためパイロット用に展開されたN-2系よりも防寒製の高い作りとなっており、その卓越した完成度から「衣類の歴史に名を残す傑作」としても知られています。

今でも米軍で正式採用されている点からも、いかにこのモデルが優れているかが伺えるのでは無いでしょうか。

日本で有名になったのはN-3Bですが、N-3やN-3Aと違うのは色だけです。

ただ、N-3Bだけでも長い歴史により数多くのマイナーチェンジが行われており、その種類はなんと「MIL-J-6279A」を起点にJタイプまでの10種類。さらにはHタイプ以降は極寒冷地用パーカーとしての地上用ユニフォームになります。

後期のモデルになるとフロントの防風フラップが短縮されたり袖が延長され2重になるなどの違いがあります。

ゆうた
寒冷地での機能性の高さから多くの民間衣料に影響を与えたモデルとされており、実際にコンストラクター達も軍にN-3を収める傍で民間用にも流通させていたほどのモデル。

20094 N-3B FLIGHT JACKET JAPAN FIT|アルファインダストリーズ(Alpha Industries)

参考価格:¥30,000前後

特徴

  • 日本人の体型に合わせてアレンジしたジャパンフィットモデル
  • アームラインと身幅がシェイプされたシルエット
  • 伝統的なデザインのままタウンユース向けにアレンジ

N-3B VINTAGE|アヴィレックス(AVIREX)

参考価格:¥90,000前後

特徴

  • 尿素ボタンやスコービル社のドットボタンを採用
  • SPEC.MIL-J-6279Dを再現したモデル
  • 本物が持つ魅力に最大限近づけたVINTAGEシリーズ

TYPE N-3B SKYLINE CLOTHING CORP.|バズリクソンズ(Buzz Rickson’s)

参考価格:¥100,000前後

特徴

  • SKYLINE CLOTHING社の実名復刻ネームを使用
  • オリジナルのディテールを完全に再現
  • スレンダーモデルに対して広めな身幅

B-3|ムートンフライトジャケット

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シーエッジ編集部のおすすめ度:
参考価格帯:¥100,000前後〜¥300,000前後

覚えておきたいポイント

  • N-2系やN-3系の元祖
  • ヘビーゾーンでの着用を想定
  • シープスキンを採用
  • ボマージャケットを代表する名作
  • 「タイプB3」と「B3タイプ」の2種類が存在

1934年当時、最も優れた防寒素材と言われているシープスキンを衣類に採用し、画期的なヘビーゾーンジャケットとして誕生したB-3。

冬の高高度飛行での体感温度は摂氏-30度以下になる極寒の空で使用するために作られていますが、それでも寒さに耐えきれなくて電気毛布のような電力で発熱するスーツを下に着込んだりしていたそうです。

非常にややこしいですが、B-3にはタイプB-3と呼ばれるシンプルなボマージャケットと、B-3タイプと呼ばれるパッチポケットや馬革に夜補強の入ったデザインの2種類が存在しています。

主にB-3タイプと呼ばれるデザインは民生品に多く、タイプB-3は実際に使用されていたデザインです。

ゆうた
特に人気なのはアヴィレックス製のB-3で、日本では1980年ごろから新宿のホストを中心に爆発的なブームとなりました。基本的には10万年前後からが目安な超高級品ですが、最近はフェイクムートンの手頃なモデルも登場しています。

B-3 フェイクムートンジャケット|アルファインダストリーズ(Alpha Industries)

参考価格:¥20,000前後

特徴

  • 限りなくリアルレザーの雰囲気
  • 日本人の体型で使いやすいタイトなシルエット
  • 本皮と違い軽くて着やすく異常に安い

2104 B-3 SHEEP SKIN JACKET|アヴィレックス(AVIREX)

参考価格:¥200,000前後

特徴

  • AVIREXらしい上質なムートン
  • 一生物と呼ぶにふさわしい妥協のないディティール
  • 究極のB-3と言える歴史を綴った王道アイテム

SHEEP SKIN JACKET TYPE B-3 No.TMJ1818 |トイズマッコイ(TOYS McCOY)

参考価格:¥300,000前後

特徴

  • 戦う翼でスティーブマックイーンが着用したB-3の復刻モデル
  • 背中は戦争中期に大量生産された3分割パネル
  • 頂点に君臨するB-3ジャケットの1つ

G-1|レザーフライトジャケット

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シーエッジ編集部のおすすめ度:
参考価格帯:¥30,000前後〜¥150,000前後

覚えておきたいポイント

  • トップガンといえばこのフライトジャケット
  • G-1の元祖はM-422
  • 陸海軍共用のAN系
  • 名実ともにG-1となったのはSPEC.55J14
  • 最もベーシックなG-1はSPEC.J-7823A以降
  • ゴートスキンと襟のムートンが特徴

海軍のフライトジャケットにG-1という名前がついたのは「SPEC.55J14」以降ですが、その10年ほど前から現代におけるG-1と呼ばれるジャケットは存在しており、その初代は「M422」という名前で誕生しました。

特徴的な意匠としてはゴートスキンと襟のムートンであり、映画「トップガン」でトムクルーズが着用し「海軍の翼の象徴」として愛され続けているデザインです。

よく似たデザインとして陸軍のA-2がありますが、G-1はインターミディエイトゾーン向けの作りとなっており、海軍らしく水滴に強いとされるゴートスキンが採用されています。

また、デッキ上で潮風に晒されるため襟を立ててネックウォーマーにできるムートンや、襟裏のUSNステンシル、さらにはボタンフライといった随所に違いが存在しています。

ゆうた
当時、高価なG-1を買えない若者がMA-1を選んだ事で、日本では現在でもフライトジャケット=MA-1の図式がありますが、やはりフライトジャケットはG-1に始まりG-1に終わると言えるでしょう。ミリタリージャケット象徴とも言える永遠のアイコンです。

6101063 GOAT G-1 TOP GUN|アヴィレックス(AVIREX)

参考価格:¥100,000前後

特徴

  • トムクルーズが着用したデザインを忠実に再現
  • トップガンモチーフに落とし込んだ銘品
  • 日本人の体型に合わせたフィッティング

174US|ショット(SCHOTT)

参考価格:¥100,000前後

特徴

  • G-1をベースとしたオリジナルのデザイン
  • 細身のシルエットと程よい長さの着丈
  • 素材は上質なカウハイド

Type G-1 U.S. ARMY AIR FORCE BR80145|バズリクソンズ(Buzz Rickson’s)

参考価格:¥120,000前後

特徴

  • 忠実な作りの王道G-1フライトジャケット
  • 尿素ボタンやブラス製のスナップ&ファスナーを採用
  • ベジタブルタンニンなめしのゴートスキン

CWU-45P|通称MA-2

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シーエッジ編集部のおすすめ度:
参考価格帯:¥8,000前後〜¥3,000前後

覚えておきたいポイント

  • MA-1の後継期で現行のフライトジャケット
  • アメリカの全軍で採用されるモデル
  • 今や西側諸国を中心に世界中の軍隊が採用
  • MA-1の系譜はCWU-45P(海軍が開発)
  • A-2やL-2の系譜はCWU-36P(空軍が開発)

CWUというのは「Clothing Wear Unit」の略。

ミルスペックの合理化や、ナイロンに変わる新しい素材「アラミド繊維」によって、アメリカ軍で採用される飛行服の全てが現在はCWUシリーズに切り替わっています。

通称「MA-2」という名前の通り、B-3やMA-1といったインターミディエイトゾーンに対応する設計の系譜として作られているCWU-45Pは、防寒製の高さから日本で非常に人気な1着。

よく似たデザインのフライトジャケットにCWU-36Pというモデルもありますが、こちらはライトゾーン向けの作りとなっており、暖かい時期のアウターとして着用する想定の設計です。

ちなみに、ミルスペックと民生品では素材が大きく違います。本物感が欲しい方はアラミド繊維の物を探しましょう。

ゆうた
CWU-45PはMA-1と非常によく似たシルエットですが、襟元のデザインが大きく違っています。トップガンの新作ではCWU-36Pを着用するという話なので、気になる方はそちらも要チェックです。

2030 CWU-45/P FLIGHT JACKET|アルファインダストリーズ(Alpha Industries)

参考価格:¥20,000前後

特徴

  • NOMEXの素材感をウネの太いナイロンで再現
  • ロゴワッペンはマジックテープで取り外し可能
  • 本物思考ならこのシルエット

5CW45P CWU-45/P|ヒューストン(HOUSTON)

参考価格:¥30,000前後

特徴

  • 実物のノーメックス素材に近い風合い
  • SAGE・BLACK・NAVYは初期型スタイルを再現
  • TANカラーは現行通り背中にプリーツが無い仕様

CWU-45P Flight Jacket|ロスコ(ROTHCO)

参考価格:¥8,000前後

特徴

  • 圧倒的なコストパフォーマンス
  • 撥水性のあるナイロンの表地
  • アクションプリーツやウィンドフラップも搭載

CPOジャケット

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シーエッジ編集部のおすすめ度:
参考価格帯:¥3,000前後〜¥10,000前後

覚えておきたいポイント

  • CPOはChief Petty Officerの略
  • 曹長クラスの身分の者が選ぶ事が出来るブルーフランネルシャツがベース
  • ファッションアイテムではアウターとしての使用がメイン

海軍の上級下士官が着用していたウール製のシャツを、ファッションアイテムとして使用できるように胸に大きめなフラップ付きポケットなどを配置し、アウターとして使用できるようにアレンジしたものをCPOジャケットと呼びます。

海水や雨に晒されても体温低下を招きにくいライトウェイトの圧縮ウールの採用されているものや、ポケットなどの意匠が控えめなデザインがより「本物に近い」と言えるでしょう。

アメリカ海軍で標準採用されたかは不明ですが、1930年代のCPOシャツにはチンストライプがついた物も存在していたようで、実際に使われたかどうかは別として非常に多様なデザインが存在します。

ゆうた
ここ数年「アウターとしても使用できる汎用性」や「ミリタリーに背景を持つ合理的な作りと無骨さ」や「上級士官用のきちんと感」などが高く評価され、ファッションシーンに良いても非常に人気の高いデザインです。

BR24961 Type C.P.O SHIRTS USN US NAVY|バズリクソンズ(Buzz Rickson’s)

参考価格:¥20,000前後

特徴

  • オリジナルでも非常に人気が高い片ポケ仕様
  • 襟元のネームタグも忠実に再現
  • 空環仕上げもしっかりと再現

CHECK CPO JACKET |ベンデイビス(BEN DAVIS)

参考価格:¥10,000前後

特徴

  • 表地は厚みのある起毛チェック生地
  • 襟と裏地にはボアを採用
  • 左胸ポケット上部にゴリラのピスネーム

CPOジャケット 866175|レイジブルー(RAGEBLUE)

参考価格:¥5,000前後

特徴

  • 肩幅・身幅を大きく設定しルーズな仕上がり
  • 肌ざわりの良い柔らかな綿素材
  • 豊富なカラーバリエーション

トレンチコート

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シーエッジ編集部のおすすめ度:
参考価格帯:¥10,000前後〜¥70,000前後

覚えておきたいポイント

  • イギリス軍の軍装
  • トレンチとは「塹壕」という意味
  • 第1次世界大戦での塹壕戦に向けた設計
  • エポレットの存在が軍服の象徴
  • 腰のD環は手榴弾を吊るす為の道具
  • バーバリーとアクアスキュータムの2社の製品が元祖
  • シングルブレストとダブルブレストの2種類

意外と知られていないことかもしれませんが塹壕戦用の服」という名前をそのままに残すトレンチコートは、非常にミリタリージャケットの要素が強いアウターの1つです。

塹壕(トレンチ)とは戦争において敵の銃砲撃から身を守るために陣地の周りに掘る穴または溝の事で、野戦においては南北戦争から本格的に使用され始め、現代でも使用使用される戦術の1つ。

トレンチコートの起源は第1次世界大戦のイギリスで、寒冷な欧州での塹壕戦や泥濘地などで効果を発揮し、その高い機能性から現在でも軍服としての名残を多く残したままに平時でのファッションとして使用されています。

由緒正しきトレンチコートは防水加工したギャバジンや、びしょ濡れになっても保温性を損いにくいウールが採用されますが、近年では合成繊維や皮革素材が採用される事もあります。

トレンチコートの定番としては5つのボタンが2列に並んだダブルブレストであり、このデザインが最も古典的とされていますが、1列のシングルブレストのトレンチコートもそれなりに見かけます。

ゆうた
最近はトレンチコートのベルトやショルダーストラップと言った意匠が簡略化されている事も多く、場合によってはステンカラーコートなどと違いがわからない物も増えてきており、いずれ種類分けがややこしくなっていくと想定されます。
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KINGSGATE|クアスキュータム(Aquascutum)

参考価格:¥170,000前後

特徴

  • トレンチコートの代名詞的存在のブランド
  • 定番のダブルブレスト
  • ベルトやストームフラップなどオーセンティックなディテール

KENSINGTON|バーバリー(BURBERRY)

参考価格:¥200,000前後

特徴

  • トレンチコートをモダンなシルエットにアップデート
  • 裏地にはアイコニックなヴィンテージチェック
  • 上質なコットンギャバジン地を採用

FETLAR|マッキントッシュ(MACKINTOSH)

参考価格:¥100,000前後

特徴

  • ビジネスからカジュアルまでをカバーするショートトレンチ
  • トレンチを着丈と素材でアレンジした定番人気のモデル
  • ライトメルトン生地を使用

ダッフルコート

wear

シーエッジ編集部のおすすめ度:
参考価格帯:¥15,000前後〜¥80,000前後

覚えておきたいポイント

  • 起源には「軍装説」と「仕事着説」がある
  • 軍装説の場合はポーランド軍説が濃厚
  • 第二次世界大戦時にイギリス海軍で使用され普及した
  • イギリスならグローバーオールが有名
  • フランスならオールドイングランドが有名

北欧の猟師たちが使用した仕事着をルーツとする説と、ポーランド軍によってフード付きのダッフルコートが開発されたのがルーツという2つの説があります。

とは言っても、現在市販されているダッフルコートというデザインのルーツを作ったのはイギリス海軍であり、第2次世界大戦で使われたダッフルコートの余剰在庫が民間に大量に出回った事で普及したと言われています。

イギリス海軍が採用していたダッフルコートの特徴としては、キャメル色の生地、木製のトグル、麻紐のループ、帽子の上から被れる大きなフード、膝までの丈、軍装の上に羽織れるゆったりした作り、などが挙げられます。

海軍系の衣類の定番である、濡れても保温性を損いにくい圧縮ウールなどが採用されている物が古典的なデザインですが、最近は化学繊維のものも増えてきています。

ゆうた
第2次世界大戦時に イギリス軍人であり政治家のバーナード・モントゴメリーが自らを識別しやすいようにダッフルコートをきていた事で「モンティ・コート」という愛称がつけられ、その名前は現存する最古のコートブランドの1つとして今なお受け継がれています。
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920c|グローバーオール(GLOVERALL)

参考価格:¥40,000前後

特徴

  • ダッフルコートで世界的な知名度を誇る英国ブランド
  • 日本人向けのサイジングへとブラッシュアップ
  • 毛足が短めウールメルトン生地を2重使い

WINSOR|モンゴメリー(MONTGOMERY)

参考価格:¥80,000前後

特徴

  • モンゴメリーの前身は英国海軍へ納入していたアイディール・クロージング社
  • 古き良きダッフルコートの雰囲気をそのままモダナイズ
  • 当時と同じ水牛のリアルホーンとレザー

CLASSIC DUFFLE COAT|オールドイングランド(OLD ENGLAND)

参考価格:¥160,000前後

特徴

  • オールド イングランドを代表する永遠の定番
  • メリノウール100%のトリプルパイル生地
  • フランスに本社を持つベラルーシのファクトリーで生産

ピーコート

wear

シーエッジ編集部のおすすめ度:
参考価格帯:¥0,000前後〜¥0,000前後

覚えておきたいポイント

  • イギリス海軍の軍装
  • 英名の「PEA」とえんどう豆は無関係
  • 別名「パイロットコート」
  • 主に艦橋や甲板などでの着用を想定した設計
  • 手袋をつけたまま扱える大きなボタンが特徴
  • 丈の長いデザインは士官用

19世紀の末頃からイギリス海軍が戦艦の上で使用する軍装として採用されていた他、18〜19世紀のオランダやアメリカの船員が着用したアウターに基づくデザインだと言われています。

そもそも名前のルーツの1つとしてオランダ語でラシャのコートを意味するピージャッカが語源とも言われており、詳しいことは定かでありませんがこの辺りに由来を持っているとされています。

着丈の短さは作業時の機動性を優先させたデザインであり、反対に士官など上級職向けのピーコートは長めの丈になっているという特徴があり、こちらは「ブリッジコート(ブリッジ=軍艦指揮所)」と呼ばれる事もあります

樹脂製で大きなボタンが採用されている点や、ヘビーウールを使って作られている点も実に「寒い地域の海の上」を想定した設計となっており、留め方を変えられる襟など雨風を凌ぐ外套としての高い機能性が特徴です。

ゆうた
イギリス軍の軍装のイメージがありますが、アメリカ海軍も有名です。アメリカの有名なコンストラクターといえばショットですが、マニアックどころではベトナム戦争時にピーコートのために立ち上げられたスターリングウエアオブボストンなんかも要チェックです。

SHORT PEA COAT|フィデリティ(FIDELITY)

参考価格:¥25,000前後

特徴

  • アメリカ軍にウェアを納入していた本格派ブランド
  • 厚みと重さを抑えた22oz
  • 身幅はタイト着丈も短めなシルエット

BR11554  PEA COAT  NAVY DEPERTMENT|バズリクソンズ(Buzz Rickson’s)

参考価格:¥50,000前後

特徴

  • 徹底的に作り上げたディテールやリアルビンテージ仕様
  • 13個のスターが刻まれたボタンも再現
  • ハンドウォーマーはコーデュロイ

740|ショット(SCHOTT)

参考価格:¥40,000前後

特徴

  • 第二次世界大戦では軍にピーコートを納入していた由緒正しきブランド
  • 量感ある肉厚なウールと裏地のキルティング
  • 無駄のないシンプルなデザイン

モンスターパーカ

wear

シーエッジ編集部のおすすめ度:
参考価格帯:¥10,000前後〜¥30,000前後

覚えておきたいポイント

  • 最も有名なのはワイルドシングスの製品
  • 特殊部隊のみに供給された防寒服
  • PCUと呼ばれるレイヤリングシステムの1つ
  • PCUはパタゴニアとも深い関係にある
  • 現在極寒地における最強の装備

モンスターパーカの正式名称は「US Armed Force PCU Level 7 MONSTER PARKA」。

PCU(ピー・シー・ユー)とはProtective Combat Uniform(プロテクティブ・コンバット・ユニフォーム)の略称で、特殊部隊のみに供給されるレイヤリングシステムで設計された最新鋭の戦闘服です。

PCUには現在レベル1〜レベル7という基準があり、レベル7のモンスターパーカは-46℃の世界での任務遂行を想定した極寒地において最高峰の機能を発揮するミリタリージャケットです。

最も外に着る設計なのでかなりゆったりとした設計になっており、ビッグシルエットブームと相まってここ数年はダウンジャケットよりも人気の高いアウターとなっています。

ちなみに余談ですがちょっとだけPCU誕生の経緯について紹介します。

ここ最近のミリタリージャケットシリーズといえばECWCSやCWUなどが有名ですが、特殊部隊の所属する陸軍の規模が大きくなりすぎて装備の刷新に時間がかかり民生品のアウトドアウェアの方が性能が高いなんて逆転現象が発生した点が問題となりPCUが誕生しました。

PCUの開発には、かつてパタゴニア社でテクニカルアドバイザーを務めたマーク・トゥワイト氏が携わっているため、多くのPCU製品をパタゴニアが納入しています。

ゆうた
PCUはレイヤリングシステムで、レベル7というのは「最も上に着る」という意味。レベル1はアンダーウェアなどを指しているため、モンスターパーカ1枚でなんとかなるという意味ではありません。それと昨今はデザインの流行でたいして性能の良く無い物もあるため選ぶ際は注意しましょう。

MONSTER PARKA|ワイルドシングス(WILD THINGS)

参考価格:¥40,000前後

特徴

  • ハッピースーツのコンストラクターも務める実力派
  • 本家同様プリマロフトを中綿に使用
  • タウンユース向きなシルエットにアップデート

50607 PCU LEVEL7 TYPE-2|ヒューストン(HOUSTON)

参考価格:¥25,000前後

特徴

  • 高機能素材3Mシンサレート高機能中綿素材を使用
  • ネック部分にしっかりしとしたフードを収納
  • 迫力あるベルクロ留め比翼

MONSTER PARKA|マーカ(marka)

参考価格:¥100,000前後

特徴

  • PCU LEVEL7 TYPE-2がベース
  • ポリウレタンコーディングを施したナイロンタフタを使用
  • ポーランド産の「ホワイトグースダウン」を使用

スカジャン

wear

シーエッジ編集部のおすすめ度:
参考価格帯:¥0,000前後〜¥0,000前後

覚えておきたいポイント

  • ルーツは「アメリカ軍人のお土産」
  • 軍装では無いミリタリージャケット
  • 軍装をベースにするとベトナムジャンパーになる
  • 軍人とは切っても切れない関係
  • 日本のブランドはスカジャン的なデザイン
  • 海外のブランドはお土産ルーツなベトジャン的なデザイン

光沢のある化繊の刺し子地で作られ、背中に大型で派手な刺繍が施されているスタジャンに似た形状のジャケットのことをスカジャンと呼びます。

名前の由来としては「横須賀ジャンパー」や「スカイドラゴンジャンパー」など諸説ありますが、ミリタリーファッションやアメカジの定番アイテムでありながら日本発祥という珍しい存在です。

スカジャンは厳密には軍装では無いためミリタリージャケットかと言われると難しいところです。

そもそもスカジャンは第2次世界大戦後の間もない頃に、横須賀米軍基地で日本駐留のアメリカ軍兵士達が記念として、テーラーショップに落下傘の生地(当時はシルク)を持ち込み、ジャンパーに仕立て刺繍を施すオーダー品がルーツと言われています。

同様に、実際に軍装として使用していたフィールドジャケット等にスカジャンのような刺繍を施したものは区別するために「ベトナムジャンパー(ベトジャン)」と呼ばれていますが、一般的にはどちらもスカジャンというイメージです。

ゆうた
映画やアニメで軍人や退役軍人が出てくる際にスカジャンやベトジャンでバイクに跨る様は想像に容易く、そう言った尺度からもスカジャンはミリタリーアイテムの1つという見方ができるでしょう。

TT14571|TAILOR TOYO(テーラー東洋)

参考価格:¥50,000前後

特徴

  • 世界で最初のスカジャンを完全再現
  • 昔ながらの製法の刺繍
  • ヴィンテージとして実在しているモデルをベースに制作

SOUVENIR JACKET|ショット(SCHOTT)

参考価格:¥30,000前後

特徴

  • 日本のブランドにはない角度のスカジャン
  • アメリカンスピリットを継承するアイテム
  • 「お土産」の名の通りベトジャン的なデザインも豊富

Jake ska JKT|グラム(glamb)

参考価格:¥40,000前後

特徴

  • 中綿を省きくたりとした色気ある佇まい
  • ストリートな佇まいを色濃く演出
  • パンキッシュなグラフィックをレトロタッチに描写

ミリタリージャケットは沼。その他の種類

ミリタリージャケットの中でも、パイロット達が使用したフライトジャケットの種類について、簡単にですが有名な物に絞ってずらっと並べてみました。興味があるものがあれば調べてみてください。

このほかにも、フィールドジャケットやデッキジャケットまであると考えると、まさにミリタリージャケットは「沼」と言っても過言では無いでしょう。

  • A-1(馬革、羊革)
  • A-2(馬革、牛革、鹿革製) 第二次世界大戦中に使用、1988年に米空軍で復活。
  • B-1(革製)
  • B-2(馬革・ウール製)
  • B-3(羊革・毛皮製)
  • B-3S(羊革・毛皮製) 第二次世界大戦中にヘビーゾーン用として使用
  • B-6(羊革・毛皮製)
  • B-7(羊革・毛皮製)
  • B-9(綿 + 羽毛製)
  • D-1(羊革、毛皮製)
  • B-10(綿製)
  • B-15(綿製) 1944年に採用。
  • B-15A(綿製)
  • B-15B(ナイロン製)
  • B-15C(ナイロン製)
  • B-15D(ナイロン製)
  • B-17(ナイロン製)
  • L-2(ナイロン製)
  • L-2A(ナイロン製)
  • L-2B(ナイロン製)
  • N-1(綿製)
  • N-2(ナイロン製)
  • N-2A(ナイロン製)
  • N-2B(ナイロン製 地上用色)
  • N-3(ナイロン製、極寒地用)
  • N-3A(ナイロン製、極寒地用)
  • N-3B(ナイロン製、H以降は極寒地用の地上用)
  • MA-1(ナイロン製) 1950年代に開発されたインターミディエートゾーン用。
  • CWU-45P(ノーメックス製) 難燃性素材ノーメックスを使用したフライトジャケット。
  • CWU-36P(ノーメックス製) 難燃性素材ノーメックスを使用した夏季用フライトジャケット。
  • G-1(牛革、鹿革、山羊革製)
  • 37J1(綿製)
  • AN-J-3A(牛革、鹿革・山羊革製)
  • M-422A(牛革、鹿革・山羊革製)
  • M-445A(シープムートン製)
  • J-WFS(ナイロン製)

ミリタリーウェアの種類まとめ

本記事では【定番のミリタリージャケットの種類】をご紹介させて頂きました!

シーエッジ編集部が独断と偏見でベスト3を選ぶなら

  1. MA-1|ボマージャケット
  2. M-65|フィールドジャケット
  3. M-51|モッズコート

の3種類をおすすめします。

ご自身のライフスタイルに合うミリタリージャケットを見つけてみてくださいね!

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