革靴界の王様。パラブーツの人気モデルや傑作モデルを網羅。

シャンボードやミカエルといったモデルが爆発的な人気を誇るフランスの老舗シューズブランド「パラブーツ(Paraboot)」

他ブランドの革靴にはない、ひとめでパラブーツとわかる独特の存在感がツウな男性から高い支持を受け続けるブランドです。

今回はそんなパラブーツについて、なぜここまで多くの男性の心を掴んで止まないのか魅力をご紹介すると共に、パラブーツの中でも特におすすめな人気モデルについて掘り下げてご紹介致します。

ゆうた
パラブーツのシューズが良いと聞いた事はあるけど、どんな形の靴が人気なの?という方に是非読み進めていただきたい内容となっています。きっと「欲しい」と思う1足に出会えるはず!

フランスが世界に誇るシューズブランド。パラブーツとは?

フランスを代表する革靴ブランドといえばベルルッティやルブタンが高級革靴として有名です。

しかし、手の届きやすい価格帯で展開する革靴ブランドならパラブーツの右に出るブランドは無いでしょう。

世界的な人気を誇るチロリアンシューズ「ミカエル」や、日本で空前の大ヒットとなったUチップ「シャンボード」を筆頭に、モカシン縫いの革靴といえば最初に名前の挙がるブランドです。

今やフランスを代表するシューズブランドになったパラブーツの始まりは、1908年に誕生した小さな革靴工房まで遡ります。

1929年に誕生した「ラバー底のブーツ」がフランス全土に衝撃を与えるほどのヒットとなり、その圧倒的な耐久性と踏破性が多く人々を魅了しました。

そこから100年以上にわたり、パリの上流階級はもちろんのこと労働者や登山家に至るまで幅広い顧客層から支持され、現代では「伊達男でパラブーツを履かない人間は居ない」とまで言われています。

さらに、フランスの家庭では紳士的教訓の1つとして「大人になったらパラブーツを履きなさい」と教えられるほど。

まさに文化として根付く、いわば国民的なブランドなのです。

つまり、革靴に縫い付けられたグリーンのタグは「フランス紳士の証」と言ったところ。

見た目の良さ、性能のよさ、耐久性、さらにはブランドバリュー。

ここまで全て揃っているにもかかわらず、3万円〜7万円前後がメインの価格帯というコストパフォーマンスの良さは他の追随を許しません。

ちなみにパラブーツの名前は、ラバーソールに使用するラテックスを輸入するブラジルの港「Para(パラ)」に由来します。

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パラブーツの企業理念は「Invest in your walk (価値のある歩き)」です。単純な歩く道具としてだけではなく、人生を共に歩くパートナーとして価値を提供する。そんな理念を掲げているブランドです。

世界中から愛されるパラブーツ3の魅力

そもそも、性能だの製法だの素材だのの「パラブーツの靴」の魅力を語る前に1言だけ「パラブーツ」というブランド自体の魅力をご紹介しましょう。

それは「フランス製の靴」に対する徹底的なこだわりです。

フランスのファクトリーにて作り上げられる事はもちろん、ソールに使用するラバーやレザーの調達に至るまで、原料の70%以上がフランス製という徹底ぶりには驚かされます。

難しい事は抜きに「純血種のフランス革靴」を手ごろな価格で手に入れられるのはパラブーツだけ!

多くのブランドが、革靴の価格を下げるためにアジアへと生産拠点を切り替える中、これこそがパラブーツ最大の魅力となるわけです。

が、あえてその魅力をもう1段掘り下げるなら、以下の3つがポイントと言えるでしょう。

  1. 独自の「ラバー素材」
  2. 御家芸の「ノルヴェイジャン製法」
  3. フランスの宝石「リスレザー」

革靴好きな方ならこの3を聞くだけで「ああ、確かに個性的なブランドだ」と思うのでは無いでしょうか?

それぞれのポイントについて、以下で掘り下げてご紹介します。

フランス海軍も採用する独自のラバー素材

現代人にとって「ラバーソール」というと真っ先に思い浮かぶのがソールメーカーの「ビブラム(Vibram)」では無いでしょうか?

しかしビブラムソールが誕生したのは1937年、その11年も前にパラブーツでは独自でラバーソールを開発しシューズに採用していました。

今や革靴のブランドの中では唯一ラバーソールを自社製造するブランドとしても有名なパラブーツ。

天然ラテックスを100%使用した独自の合成ゴムは、誕生から100年経過した今でも「第一線で活躍するスペック」を誇ります。

アウトドアブーツやビジネスシューズなど、モデルに合わせて配合や製造法の違う約18種類のラバーソールを使い分けている点も見逃せません。

その高い堅牢製と実用度のラバーソールは、フランス海軍指定の軍靴に採用されるほどの「使える」性能なのです。

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ちなみに、パラブーツのアウトソールに刻まれている「RP」の文字は、パラブーツの創始者であるリシャールポンヴェール氏のイニシャルです。

強度と耐久性のノルヴェイジャン製法

パラブーツのシューズといえば、ほとんどのモデルに採用されている「ノルヴェイジャン製法」という作りが特徴です。

もちろん、高級靴の定番であるグッドイヤーウェルト製法や、足馴染みの良さで人気のマッケイ製法(ブレイク製法)のモデルもありますが、折角買うなら断然ノルヴェイジャン製法のモデルです。

ノルヴェイジャン製法の革靴においてパラブーツはまさに世界を牽引するリーディングカンパニー。

非常に太い糸を使って垂直と水平にそれぞれの方向へと縫い付ける製法で底付された靴は、高い防水性と見た目にもタフでパワフルな外観が特徴となります。

一般的な製法に比べて難易度が高いため、この製法を低価格で扱えるメーカーは多くありません。

この辺りはさすが、北極探検家達も愛用した登山靴や作業靴から始まったパラブーツならではと言ったところです。

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ノルヴェイジャン製法はその名の通り、ノルウェーなどの北欧の地に置いて、冬の寒さや降雪による浸水から足を守るために発達した革靴製法の1つ。これにより実用的な堅牢製と見た目にもタフな雰囲気が靴に施されます。

フランスの宝石「リスレザー」を採用

パラブーツのシューズといえば、ほとんどのモデルに採用されている「リスレザー」と呼ばれる革素材が特徴です。

リスレザーの「リス」はフランス語でスムースレザーを指し、正式名称は「リス・ワックス・レザー」の事。

一般的に悪天候時の使用が想定される革靴には「オイルドレザー」が使われますが、パラブーツのリスはオイルの代わりに「ロウ(ワックス)」が染み込ませてあります。

オイルは液体なので徐々に流出して防水効果が失われますが、ロウは常温で固形なため流出が少なく防水効果を維持しやすい(手入れのスパンが長い)というメリットをよく耳にします。。

リスレザー特有のしっとりした光沢感は「フランスの宝石」なんて呼ばれるほどの美しさ。

手入れが楽で、天候に左右されずに履けて、しかも見た目にも美しい。

この素材もまた、パラブーツというブランドの革靴を多くの人が求める理由と言えるでしょう。

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リスレザーの靴とオイルドレザーの靴を並べて触ってみると、リスレザーの靴は非常に硬く感じます。しかし足を入れて体温がレザーに移ると、オイルドレザーの靴と変わらない柔らかさになります。

スタイルに合わせて選ぶ。パラブーツの人気モデルと定番モデル

パラブーツの魅力についてはご紹介しましたが、パラブーツは何も「革靴だけ」のブランドではありません。

ビジネス向けの短靴からカジュアル向けのブーツなどはもちろん、サンダルやスニーカーまでレザーを扱った靴を幅広く展開しています。

その中から、初めてパラブーツを買うという方におすすめなモデルを10種類厳選致しました。

  1. シャンボード|Uチップ
  2. ミカエル|チロリアンシューズ
  3. ランス|ペニーローファー
  4. コロー|ペニーローファー
  5. アヴィニョン|Uチップ
  6. パシフィック|グルカサンダル
  7. ウィリアム|ダブルモンク
  8. バース|デッキシューズ
  9. アヴォリアーズ|マウンテンブーツ
  10. チーム|ウイングチップスニーカー

それぞれのモデルの魅力をご紹介するとともに、合わせやすいスタイルや相性の良いシーンについてもご紹介しますので、是非選ぶ際の参考にしていただければと思います。

シャンボード(CHAMBORD)|Uチップ

シーエッジ編集部のおすすめ度:
製法:ノルヴェイジャン
ソール素材:ラバー
参考価格:¥77,000前後

シャンボードの特徴

  • パラブーツにおける日本で最も人気の高いモデル
  • ぽってりしたフォルムのUチップ

ビジネススタイルからカジュアルスタイルまで幅広い用途で使えるUチップのシャンボード(CHAMBORD)。

悪天候時でも高い堅牢性を発揮するリスレザーに、独自開発のラバーソールをノルヴェイジャン製法で縫い付けているため、雨の日の外回りでも大活躍な「足で稼ぐビジネスマン必携」の1足。

2014年に雑誌Beginで年間10回に渡って取り上げられ爆発的な大ヒット。

その後も人気が衰えることなく、現在でも日本市場におけるパラブーツのアイコンとして「最初の1足はまずコレ」と決めている方も多いモデルです。

元々は登山靴の木型をベースに作られた革靴で、パラブーツの顔とも言えるリスレザーはこのモデルのために開発されたなんて逸話もあります。

フォーマルユースには使えませんが、ビジネススタイルやカジュアルスタイルでは大活躍な1足。

ソール素材もパラテックスソールという内部に空気が蓄えられる構造でクッション性もよく長時間の歩行にも最適!

細身のボトムスをくるぶし丈にしてすっきり履くのが定番ですが、はっきり言ってどんなコーデにも合わせられる万能選手です。

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原型となったモデルが誕生したのは1920年。当時より人気が高く1987年にはモデル名「シャンボード」という名前が冠されました。フランス語の発音としては「シャンボーゥ」が適切で、これは世界遺産にもなった「シャンボール城」が由来とされています。
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ミカエル(MICHAEL)|チロリアンシューズ

シーエッジ編集部のおすすめ度:
製法:ノルヴェイジャン
ソール素材:ラバー
参考価格:¥70,000前後

ミカエルの特徴

  • 本国フランスでは1番人気のチロリアンシューズ
  • カジュアルユースにぴったりなボリューム感

カジュアルスタイルでの使用をメインに考えるなら、圧倒的におすすめなのがパラブーツの代表作「ミカエル(MICHAEL)」です。

ベースとなった形状は、アルプスのチロル地方にて山岳地帯の作業従事者や登山家が使う靴として発展したチロリアンシューズ。

噂によればあの「エルメス(Hermès)」が特注したのをキッカケに生産が始まったという話もあります。

止水性を高めるモカシン縫いや、アッパー接合部のストームウェルトといった細かなディテールはまさに「タフなアウトドアシューズ」の佇まい。

しかし、上品な風合いのリスレザーと美しいシルエットがどことなくドレッシーな印象も感じさせる絶妙なバランスが人気の秘訣です。

靴紐の結び目を解くだけで一般的な革靴よりもガバッと履き口が開くため、脱ぎ履きが多い日本の文化にマッチしている点も、多くの日本人に愛されている理由と言えます。

ブーツやスニーカーのように「手軽に履いて適当でカッコいい」そんな優等生タイプの1足です。

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「トワル」と呼ばれる、亜麻の頒布を素材に使用した非常に夏らしいカジュアルなモデルも存在しています。人気モデルは時期ごとに素材などのバリエーションも豊富に展開されますので、購入前に調べてみるのがおすすめです。

ランス(REIMS)|ペニーローファー

シーエッジ編集部のおすすめ度:
製法:ノルヴェイジャン
ソール素材:ラバー
参考価格:¥70,000前後

ランスの特徴

  • コインローファー界の異端児
  • ミカエルをそのままローファーにしたモデル

せっかくパラブーツの靴を買うのであれば「パラブーツだからこその1足」を手に入れたい方は多いのではないでしょうか?

そんな方におすすめなのが、定番のコインローファー(ペニーローファー)をパラブーツ風の解釈でタフなディテールに再構築した新ジャンルの1足「ランス(REIMS)」です。

遠目から見るとコインローファーですが、かなりボリューミーな雰囲気に仕上がっており、いわゆる「男前」なスタイルがラギッドで無骨な印象です。

モカシン部分やアッパーとソールの接合部、さらにはアウトソールに至るまで「ミカエル」のディテールをそのまま採用しています。

しかしアッパーにはアメトラの定番であるビーフロールのついたコインローファーが組み合わさっており、漂うオーセンティックさがたまりません。

一般的な会社のビジネススタイルには使えませんが、ビジカジやクールビズなどの多少砕けてもいい場面では大活躍間違いなし!

カジュアルファッションにおいてもコインローファーの真面目さとブーツのような無骨さが混じった絶妙なシルエットは、まさに「今時」なスタイルにハマるかっこいい1足と言えます。

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フランスの北東部にあるシャンパーニュ地方の都市「ランス(REIMS)」の名前が冠されたこのモデル。歴代国王の戴冠式を行った大聖堂があるこの地の名前にふさわしい「自由な(Franci)」アイデンティティが宿った1足と言えるでしょう。
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コロー(CORAUX)|ペニーローファー

シーエッジ編集部のおすすめ度:
製法:ブレイク(マッケイ)
ソール素材:ラバー
参考価格:¥30,000前後

コローの特徴

  • デッキシューズをベースにしたコインローファー
  • 手の届きやすい価格帯

パラブーツの定番であるノルヴェイジャン製法をブレイク製法(マッケイ製法)に変更することで、定価2万円台という圧倒的なコスパを実現したコインローファー。

ベースとなったモデルは「バース」というデッキシューズで、アウトソールにはフランス海軍でも採用される独自素材「MARINE」というラバーが採用されています。

アメトラ感の漂う飾り革のビーフロールはまさに「フレンチアイビー」と言った雰囲気のルックス。

デッキブーツではカジュアルすぎるけど、レースアップの革靴じゃ堅苦しい。そんな夏場のビジネスカジュアルや週末のコーディネートにおすすめなモデルです。

パラブーツというとその剛性感から「履き込むまで当たりの強い靴」というイメージですが、コロー(CORAUX)はブレイク製法なので、買ったその日から快適な足馴染みを体験できます。

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平均価格6~8万円のパラブーツを3万円前後で買えるのは嬉しいポイント。コローはフランス語で「コーラル(珊瑚)」の事。海を感じさせるモデルであり、絶妙なタウンリゾート感のあるこのローファーにぴったりな名前だと思います。
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アヴィニョン(AVIGNON)|Uチップ

シーエッジ編集部のおすすめ度:
製法:ノルヴェイジャン
ソール素材:ラバー
参考価格:¥70,000前後

アヴィニョンの特徴

  • フランスではシャンボードより人気のUチップ
  • 上品でエレガントなシルエットが特徴

ビジネスからカジュアルまで幅広く活躍するため多くの人に人気のUチップ。

日本で最も人気のUチップと言えばパラブーツならシャンボードが圧倒的ですが、フランス本国ではアヴィニョン(AVIGNON)の方が売れているとの事。

その理由は、シャンボードに比べてよりビジネス向けなデザインをしている点かと思います。

アウトドアテイストの強いシャンボードん比べてアヴィニョンは全体的に細身でUチップのモカシンラインも幾分エレガントな印象。

週末のタイドアップコーデからビジネスシーンでのスーツスタイルまで、ドレッシーなコーディネートを愛する紳士達はシャンボードよりもアヴィニョンを選ぶようです。

個人的な話ではありますが、シャンボードはアウトドア寄りのシルエットなのもあって甲部分が高く、足の甲が低い方は羽根が余ってしまう傾向があります。

アヴィニョンはシャンボードに比べて甲が低いので、足の形状に合わせてこちらを選ぶという選択肢もありでしょう。

ゆうた
フランスは南部、ローヌ川の下流に臨む古都「アヴィニョン」の名前を冠したこのモデル。ソールもアッパーもシャンボードに比べてかなり「洗練されたスタイリッシュさ」のあるデザインになっています。ビジネスユースをメインに考えるなら絶対にこちらがおすすめ。
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パシフィック(PACIFIC)|グルカサンダル

シーエッジ編集部のおすすめ度:
製法:セメント
ソール素材:ラバーソール
参考価格:¥37,000前後

パシフィックの特徴

  • 夏に履きたい大人サンダルの大本命
  • ドレスシューズのようなヒールの高さ

ここで突然のサンダルですが、パラブーツは何も革靴だけのブランドではなく、様々な靴を展開しているブランドです。

大人カジュアルな夏の大本命と言えば、パラブーツのアイコンとも言えるリスレザーを採用したグルカサンダル「パシフィック(PACIFIC)」。

夏の定番シューズといえばデッキシューズなんかが人気ですが、同じくらいの「大人っぽさ」をもつグルカサンダルは1足あるだけで夏を快適に乗り切れるおすすめのモデル。

後ろから見ると革靴にしか見えないようなドレスシューズ風のヒールカップに、リスレザーとワンポイントのバックルが足元をドレッシーに彩ます。

また、リスレザーは水強いので、水辺に行く機会が多い人でも安心の機能性。

採用されている「スポーツ」という名前のアウトソールは、シャークソールのような形状が水浸しの地面でも確かなグリップ力を発揮します。

流石はラバーソールを世界に広めたブランドだけあって、ここまで履き心地の良いグルカサンダルはなかなか見つけられません。

是非とも、夏のワードローブに加えていただきたい1足です。

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さらに高級感のあるベジタブルタンニンなめしのレザーを採用したモデルもあります。また、セメント製法は安物の革靴に使われているイメージがありますが、シンプルにソールを接着剤でアッパーにくっつけているだけなのでものすごく軽く、サンダルには最適な製法と言えるでしょう。
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ウィリアム(WILLIAM)|ダブルモンク

シーエッジ編集部のおすすめ度:
製法:ノルヴェイジャン
ソール素材:ラバー
参考価格:¥75,000前後

ウィリアムの特徴

  • 風格漂う「ジョン・ロブ」のウィリアムのOEM元
  • ノルヴェイジャンによる力強さが実にダブルモンクらしい逸品

革靴マニア出なくても知っている、革靴の最高峰「ジョン・ロブ」のダブルモンクの原点共言われるモデルといえば「ウィリアム」です。

それと全く同じ名前のダブルモンク・・・まさかパクリ?なんてことはありません。

実は、ジョンロブのウィリアムは一時期「アウトドア系カジュアルライン」に属しており、そのOEM先がパラブーツだったのです。

つまり、ジョンロブによって磨き抜かれたダブルモンクのデザインと、パラブーツのリスレザーやノルヴェイジャン製法がミックスされた、ある意味「悪魔合体」のような1足がこのモデル。

そもそもダブルモンクは名前こそ「モンク(修道士)」とされていますが、原型となったのはアビエイターブーツと呼ばれる飛行士の靴。

ミリタリーのエッセンスが強いダブルモンクと、タフで無骨なパラブーツの製法やラバーソールは相性が良く、実に「ダブルモンク」らしいディテールの詰まった逸品と言えるでしょう。

ダブルモンクの得意ととするビジネスシーンやカジュアルシーンと相性が良いのはもちろんの事。

ラギッドな雰囲気の漂うスタイルに仕上げられているため、極端なアメカジコーデなどそれこそアビエイターブーツのようにワイルドなスタイルで履きこなすこともできるレンジの広さが魅力です。

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15万円以上するジョンロブのダブルモンクは流石に手が届きませんが・・・パラブーツのウィリアムならちょっと頑張れば手が届く金額。そう言った意味でもコストパフォーマンスの高さはダントツと言えるかもしれません。

バース(BARTH)|デッキシューズ

シーエッジ編集部のおすすめ度:
製法:ブレイク(マッケイ)
ソール素材:ラバー
参考価格:¥30,000前後

バースの特徴

  • 水に強い正真正銘のデッキシューズ
  • 手の届きやすい価格帯

世の中には「デッキシューズ風」のデッキシューズは数あれど、本当の意味で「水に強い」設計で作られているデッキシューズというのは、実はあまり多くありません。

しかしパラブーツの「バース(BARTH)」は、かなりしっかりとした作りになっています。

まず、使用しているリスレザー自体が非常に水に強く、さらに採用されているラバーソールも「MARINE」の名の通り、シャークソール気味なパターンが濡れた地面でも確かなグリップをは発揮。

もちろん、海に落ちた際にすぐ脱げるよう広く取られた開口部と、靴紐の結び目を解くだけでガバッと開く羽根の形状など「実にデッキシューズらしい」そんな1足。

ちょっとビジネス向けには緩めの職場じゃないと使えないかもしれませんが、クールビズなスタイルなら合わせられるデザインです。

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バースのアッパーにラギッドソールとライナーが施された「マロ」というモデルも非常に魅力のある1足です。バースよりもどことなく秋冬のカジュアルに愛想なブーツライクな仕上がりなので、興味のある方はそちらも調べてみてはいかがでしょうか。

アヴォリアーズ(AVORIAZ)|マウンテンブーツ

シーエッジ編集部のおすすめ度:
製法:ノルヴェイジャン
ソール素材:ラバー
参考価格:¥70,000前後

アヴォリアーズの特徴

  • 冬季五輪でフランス選手団に公式採用されたモデル
  • クラシカルな大人顔のマウンテンブーツ

ごちゃついた上半身をバシッとまとめるのに一役買ってくれるブーツは、少なくとも1足は持っておきたい定番の革靴。

パラブーツの「アヴォリアーズ(AVORIAZ)」はそんな「大人の足元」をかなえるクラシカルなスタイルが魅力の1足。

シルバーカラーのシューホールはシャフト部分からスピードフックになっている定番の形状ですが、足首部分に大きめのフックを採用するなどディテールへの拘りは流石の1言。

タイトなパンツと合わせるときは上まで閉めて、ラフに履きこなしたいときは足首までで残りは巻きつけるなんて使い方でコーディネートの幅を広げてくれそうなデザインです。

羽根部分では二枚のレザーが重なる構造になっており、水や砂の侵入を防ぐ堅牢製の高い登山靴らしいディテールがグッときます。

秋冬のボリューミーなトップスに合わせるブーツをお探しなら、是非ともこの大人顔なマウンテンブーツは候補に入れていただきたいところ。

爪先に向かってシュッと伸びるシルエットは、他ブランドのマウンテンブーツに比べてどことなく都会的な洗練された印象があります。

ちなみに、コロンとした見た目とは裏腹にしっかり足にフィットするタイト目な作りが特徴のシャモアラストが採用されていて、ジャストサイズのレンジが狭いので試着は必須です。

ゆうた
日本でも昔からのクライマーにはお馴染み、フランスの「ガリビエール」から販売されていたトレッキングブーツを、同じくシャーンポンヴェール社参加のパラブーツがリファインしたモデル。当時は本当に登山家達が愛用していたモデルの本格的な1足です。そーるにつけられた「JANNU」という名前もたまりません。

チーム(TEAM)|ウイングチップスニーカー

シーエッジ編集部のおすすめ度:
製法:セメント
ソール素材:ラバー
参考価格:¥40,000前後

チームの特徴

  • ゴルフスタイルのウイングチップスニーカー
  • 雨に強いリスレザーが使い勝手抜群な1足

サントーニに代表されるレザースニーカーは、昨今大人カジュアルの定番アイテムとなりつつあるモデルです。

しかし、スニーカーの手軽さとは裏腹に「革の扱いがめんどくさい」という、メリットをデメリットで打ち消してしまう感が否めない製品が多いのも事実。

そんな中パラブーツのレザースニーカーは雨に強いリスレザーが採用されているため、本来のスニーカーと同様「手軽」に履けるシューズとして感度の高い方々から注目を集めています。

中でも、カントリースタイルなエレガントさが魅力のウイングチップを模した「チーム(TEAM)」は、ビジネスカジュアルやクールビズといった多少砕けたオフィススタイルと相性抜群!

美しい親子孔のパーフォレーションと滑らかな曲線がエレガントな横顔を演出する、まるでドレスシューズのようなスニーカーです。

見た目は革靴なのに走り出せるようなクッショニングの「SPEED」と呼ばれるアウトソールを採用したチームで、週末のキレイめコーデはさらに快適なものとなるでしょう。

ゆうた
実用性の高さとスタイルの良さを高い次元で両立したレザースニーカーです。フルブローグ(ウイングチップ)の場合、どことなく「スニーカーのソールの上に革靴が乗っかってる」ような不自然なデザインの物も多い中、チームはかなりスムーズな繋がりを感じるデザインに仕上がっています。

洒落者の足元をチェック。パラブーツのメンズコーデ

ここからはパラブーツよ革靴を愛用する大人男子の足元をチェック。

いくつかコーディネートをご紹介していくので、パラブーツのシューズのカッコよさを感じるとともに着こなしの参考にしてみてください。

デッキシューズの「シャイニー」で作る大人のクリーンな装い

wear

30代以降の大人男子がまず真似したいパラブーツを使ったコーディネートがこちら。

グレートーンのジャケットにオフホワイトのパンツを合わせてクリーンに仕上げたコーデです。

インナーにはブラックのポロシャツを合わせて紳士さをアピール。

足元には、パラブーツのデッキシューズ「シャイニー」を合わせてクリーンにまとめています。大人の休日の装いに最適なので真似してみましょう。

ソールの厚い「REIMS」で作る個性派大人コーデ

wear

ライトブルーとブラックのボーダーTに目がいく個性派コーデ。

ストレートシルエットのブラウンのパンツにフルタックインして、感度の高さもプラス。

足元にはソールの厚いコインローファーの「REIMS」を合わせてボリューム感を加えメリハリを意識。タックインすることでパンツの面積が増えるので足が長く見えてスタイルアップ効果にも。

「CHAMBOAD」を足元に合わせて清潔感溢れる大人シンプルコーデ

wear

パラブーツの「CHAMBOAD」を足元に合わせて清潔感溢れる大人シンプルコーデに。

デニムの裾をロールアップ、細ベルトで華奢に見せるなど、細部にまで気を使いスタイリングしているのがよく分かります。

グレーを混ぜたようなブルーのオープンカラーシャツで夏コーデも軽快な印象に仕上がっています。

テーパードパンツとパラブーツは相性抜群

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足元に合わせた「CHAMBOAD」とパンツの裾から覗く白ソックスが重たくなりやすい秋冬コーデに抜け感を演出し、軽快な雰囲気を演出。

テーパードシルエットのコーデュロイパンツも全体にゆるさを加えて優しげな印象に一役かっています。

カーゴパンツをグルカサンダルで品格出し

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グルカサンダルをカーゴパンツに合わせて今年ぽく仕上げたコーデ。

スタイリングに使用したアイテムはどれもシンプルですが、各アイテムがしっかり個性を出しつつも調和されており、大人男子も気軽に真似できるコーディネートとして参考にしてください。

グルカサンダルでカーゴパンツのミリタリー感に品をプラスしているのは必見です。

「ミカエル」でコーデにひねりを加える

wear

オールブラックながらも決して重たく見えないのは、テーパードシルエットのクロップドパンツを使用しているからです。

足首から覗かせたこれまたブラックのソックスではありますが抜け感をプラス。

足元に合わせたパラブーツの「ミカエル」でコーデにひねりを加えて他と被らない個性的な印象に。トップスの白ステッチが全体のポイントとなり、洒落た印象に一役かっています。

パラブーツに関するQ&A

パラブーツを買おう!と決めた方に伝えたい、パラブーツに関するちょっとした疑問をまとめました。

  1. 購入できる店舗について
  2. パラブーツのサイズ感について
  3. リスレザーのお手入れについて

気になる方は是非参照していただけると幸いです。

パラブーツはどこで買える?取り扱い店舗について

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まず、パラブーツの現物を見て試し履きしたりしながら選びたいと思った方は、南青山6丁目や銀座SIXに直営店がありますので、こちらへ足を運んでみるのがおすすめです。

品揃えの面では劣りますが、大丸や伊勢丹と言った高級百貨店の紳士靴売り場でも展開がある場所は存在します。

中にはイオンモールなんかでも取り扱いのあるお店が展開されている場合もあります。

こう言った「パラブーツの取扱店」についてはライフスタイルメディアの「ファッションプレス」がまとめてくださっているので、そちらを参考にお出かけしてみてはいかがでしょうか?

取り扱い店舗を確認したいは方はコチラ

パラブーツのサイズ感は?

サイズ感を気にする方の場合オンラインショッピングでの購入を検討している方だと思います。

靴選びの基本である「自分の左右の足のサイズを測って大きい方のジャストサイズに合わせる」事と「試し履きで返品できるショップで購入する」ということは大前提です。

それを踏まえた上でパラブーツの傾向をお話ししますと

  1. 甲が低いと羽根が閉じ切ってしまいやすい
  2. 25cmの足ならUKは6~6.5・FRは40あたりがジャスト

とされています。

人気の高いシャンボードに至っては、履き心地の良いレンジがさらに狭くなるので、ネットショッピングをするなら神に祈るしかありません。

またネット上では「履き込むと底が足形に沈み込むのでキツ目のサイジングで!」と書かれているページが散見されますが、それはあくまで「中物にコルクが入っているグッドイヤーウェルトのモデル」に限った話です。

パラブーツのラバーソールの多くは中物がコルクではなくゴムなので、ほぼ沈み込みはありません。

ただし、パラブーツが採用しているリスレザーは一般的なレザーより柔らかく伸びが良いという話もあるため、足に合ってきやすいのは事実ですが、わざわざ1サイズ下げるほどの事ではありません。

あくまで伝えたいのは「ゆったり快適なサイズ」ではなく「足にぴったりのサイズ」を選びましょう。

というお話しです。

ゆうた
サイズについてさらに詳しく知りたい方や革靴選びで絶対に失敗したくない方は以下の記事も合わせてご覧くださいね!
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リスレザーの手入れについて

リスレザーはオイルドレザーの一種なのでオイルドレザー用のお手入れを・・・と思うかもしれませんが、リスレザーはロウを染み込ませている特殊なレザーです。

通常のオイルドレザーでは見られないブルーム(白い粉)が出るのが特徴で、これはロウが浮き出ている状態です。

そのためパラブーツからは「純正グリース」と呼ばれるワックスが販売されているので、リスレザーを使った革靴にはこちらを使用することが推奨されます。

編集部が厳選するパラブーツでおすすめの革靴ベスト3はコレ!

本記事では【パラブーツのおすすめ10選】をご紹介させて頂きました!

どんなファッションにも合わせやすく耐久性も高いため、幅広い場面で使えて1足持っておくだけでとても便利ですよね!

シーエッジ編集部がデザイン性やコーデの合わせやすさからベスト3を選ぶなら

  1. シャンボード|Uチップ
  2. ミカエル|チロリアンシューズ
  3. ランス|ペニーローファー

の3種類をおすすめします。

ご自身のライフスタイルや普段のコーデに合う靴を見つけてみてくださいね!

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